さいきまこさんの漫画『神様の背中〜貧困の中のこどもたち〜』連載開始!(秋田書店「フォアミセス」2014年12月号)

さいきまこさんの新作漫画『神様の背中〜貧困の中のこどもたち〜』が秋田書店「フォアミセス」2014年12月号(11月01日発売)から連載開始されました。
昨年(2013)刊行された『陽のあたる家~生活保護に支えられて~』に続き「生活保護」をテーマに描く意欲作です。

秋田書店「フォアミセス」2014年12月号

大反響「陽のあたる家」に続く意欲作! 
生活保護をテーマに描くシリーズ連載!!

神様の背中〜貧困の中のこどもたち〜
さいきまこ

1人娘の出産を機に辞めてしまった小学校教師に復職した涼子。 
しかし、担任するクラスの生徒の万引きを目撃したことから、生徒のおかれている、思いもよらぬ現状を知ってしまい…!?


※この記事のリンク用短縮URLです。 ⇒ http://nationalminimum.xrea.jp/saiki1412

【フォトレポート】シンポジウム《“低きに合わせる”のが、この国の生存権保障なのか? ~次に狙われる住宅扶助基準と冬季加算の削減~》野神健次郎

9月15日に東京駅前ビルで開催された生活保護関連シンポジウム《“低きに合わせる”のが、この国の生存権保障なのか? ~次に狙われる住宅扶助基準と冬季加算の削減~》(主催:「STOP!生活保護基準引き下げアクション」「住まいの貧困に取り組むネットワーク」)のお手軽レポートです。各写真の説明書きには徳武聡子さんのツイート(まとめ)を参照させていただきました。(写真と文章: 野神健次郎

会場

 なにやら殺風景な入口でしたが……? 中に入ってビックリな参加者の数!


吉永純教授、平山洋介教授

 最初に吉永純教授(花園大学)の基調報告『住宅扶助基準と冬季加算削減に向けた国の策略と問題点』。「住宅扶助は家賃(の金額)についてのみ支給されるもので、居住水準は問われないことが問題」「基準を下げると家主さんの収入も下がるので、賃貸事業者と連携することも必要」「暖房費(冬季加算)は寒冷地の命綱」などのお話がありました。

 つづいて平山洋介教授(神戸大学)による基調講演『住宅扶助基準引き下げに見る住宅政策の貧困』。「OECD諸国で家賃補助がない国は、日本と地中海周辺だけ」「個人ではなく、家族や企業などのグループメンバーを助けるのが日本。社会全体的に人間を支える仕組みがない」「パラサイトシングルとは、実は非正規雇用・低賃金で、親の家から出ようにも出られない人たち」「日本の住宅政策は、社会的再分配の役割を果たしていない」などのお話。


山脇武治さん、沼田崇子さん、川西浩之さん

 山脇武治さん(宮城県生活と健康を守る会連合会事務局長)の『家賃高騰に悩む被災地からの声』。「物件なしの状況がつづき、新築ラッシュがはじまったが、保護基準では借りられない家賃」「基準が低すぎる」などの報告です。

 沼田崇子さん(岩手県二戸保健福祉環境センター福祉課長)による『寒冷地における冬季加算の役割』。「冬季加算を見直すのは、生活保護を受けながら死ねということか」「冬の寒さは個人の努力ではどうしようもない」「これ以上の冬季加算の削減はあってはならない」などのご報告。

 川西浩之さんの『車イス利用者の住宅事情』。「生活には車イスが必要だが、今の住宅を探すまでに門前払いなどもされた」「住宅扶助が下がるとまた家を探さなければならないが、とても不安」「今日の会場には段差があり、車イスではひっくり返ってしまう。こういう場所では開催しないで欲しい」などの報告でした。


徳武聡子さん,増子啓三さん,沖縄からのビデオレター

 徳武聡子さん(全国訴訟ネット事務局)による『生活保護基準引き下げにNO! 訴訟の最新情報』。「生活保護を利用しながら「お上にたてつく」のは容易ではないが、多くの利用者が抗議しているので、今後とも応援をお願いします」などのお話です。

 増子啓三さん(全国年金者組合)の『年金切り下げに12万超の不服申立て』。「4割の人が、低所得が理由で国民年金を納められない」「将来の無年金につながる恐れ」などの報告でした。

 沖縄からのビデオレター。「冷暖房を使わない時期はないので、夏季加算も必要なのに、冬季加算も削られるのでは……」「削減ばかりすると、逆に病気の人が増えるのではないか」などの意見が報告されました。


シゲカズさん、稲葉剛さん、尾藤廣喜さん

 会場からはたくさんのご意見、質問の声が上がりました。上の写真の男性はシゲカズさん。

 司会進行役は稲葉剛さん(住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人)。

 最後のまとめは尾藤廣喜弁護士(生活保護問題対策全国会議代表幹事)。「政府は所得再分配ではなく、低きに合わせるという考え方」「住まいは人権」「今日の話を広めてください」などのお話で締めくくられました。

(写真と文章: 野神健次郎


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みわよしこさんが「貧困ジャーナリズム大賞2014」、さいきまこさんが「貧困ジャーナリズム特別賞」を受賞されました

2014年09月04日、「貧困ジャーナリズム大賞2014」(「反貧困ネットワーク」主催)の各賞発表と表彰が行なわれました。
「貧困ジャーナリズム大賞には、みわよしこさん(フリーランスライター)のダイヤモンド・オンラインなどでの一連の生活保護報道」が選ばれました。
さらに「貧困ジャーナリズム特別賞」に、さいきまこさんの漫画作品『陽のあたる家~生活保護に支えられて』(秋田書店)が受賞しました。

みわさん、さいきさん、おめでとうございます!(※お2人は「STOP!生活保護基準引き下げ」アクションのメンバーです)

生活保護を始めとする社会保障制度の改悪が政府によって強引に進められている状況です。
そのような中、お2人の受賞は大変に明るいニュースでした。
みわよしこさん、さいきまこさん、今後ともよろしくお願いします!


◆貧困ジャーナリズム大賞◆

みわよしこ(ジャーナリスト)
「ダイヤモンド・オンラインなどでの一連の生活保護報道」

山崎一洋社会部部長代理以下、下野新聞社編集局「子どもの希望」取材班
「下野新聞 長期連載 キャンペーン報道『希望って何ですか 貧困の中の子ども』」

 

◆貧困ジャーナリズム特別賞◆

さいきまこ(漫画家)
「『マンガでわかる生活保護 陽のあたる家~生活保護に支えられて』秋田書店『フォアミセス』」

NHK 青山浩平、山崎啓明、和田雄介など「ハートネットTV」取材班
「ETVハートネットTV『子どもクライシス』シリーズなど、子どもの貧困に焦点を当てた一連の番組」

 

◆貧困ジャーナリズム賞◆

チーフ・プロデューサー 陸田元一;監修・豊中市社会福祉協議会 コミュニティ・ソーシャル・ワーカー 勝部麗子
「NHKドラマ『サイレント・プア』第1回〜9回」

TBS 報道局 秋山浩之プロデューサー、阪野悦子ディレクター
「TBS報道特集『生活保護“改革”のもとで親族にも影響が』2014年7月19日放送」

山陽放送 報道部 米澤秀敏
「山陽放送 RSK地域スペシャル メッセージ『格差社会を生きる 〜ホームレス2013〜』など地方都市・岡山におけるホームレス報道」

毎日新聞 水戸支局 蒔田備憲
「毎日新聞佐賀支局および水戸支局における難病に関する一連の記事および単行本『難病カルテ』の出版」

朝日新聞 今村優莉、今村尚徳、岡林佐和、山田佳奈、尾形聡彦
「朝日新聞 連載『女が生きる 男が生きる』の第2シリーズ」
「そこにある貧困」編および「そこにある貧困」反響編

西日本新聞 社会部 竹次稔、森井徹
「西日本新聞 官製ワーキングプアをめぐる一連の報道」

東京新聞 論説委員 上坂修子
「東京新聞 生活困窮者の立場での生活保護『改革』をめぐる一連の報道」

ジャーナリスト横田増生、週刊文春編集部 白川遼太郎
「週刊文春『ユニクロでの障がい者社員へのいじめ・パワハラ告発』報道」2014年5月1日号

週刊東洋経済 野村明弘、風間直樹
「週刊東洋経済『特集 雇用がゆがむ 官製ベア・残業代ゼロ・解雇解禁の点と線』2014年5月24日号


※関連する記事【「貧困ジャーナリズム大賞」はネット発信のみわよしこさんと下野新聞の連載
水島宏(法政大学教授/元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター)


※この記事のリンク用短縮URLです。 ⇒ http://nationalminimum.xrea.jp/hinkonj2014

パンフレット『生活保護法「改正」Q&A』の印刷依頼を募集中

パンフレット『生活保護法「改正」Q&A』を「生活保護問題対策全国会議」が制作しました。
このパンフの印刷依頼を募集中です。

普及にご協力下さい!→パンフ:生活保護法「改正」Q&Aの印刷依頼を受け付けています。

☆転載開始☆

生活保護法「改正」Q&A

このパンフレットの増刷にあたって、各団体・個人の方からの印刷依頼をお請けしてまとめて印刷することになりました。
ぜひ、団体内や生活保護利用者への周知、相談活動などにお役立て下さい。
なお、団体でなく、個人からの申込みも可能です。

【拡散希望】パンフレットの普及に、ご協力下さい!
生活保護法「改正」Q&Aパンフを、申込みを取り纏めて印刷します。
★団体内や生活保護利用者への周知、相談活動などにお役立て下さい。個人の申込みも可能です。
★恐縮ですが、印刷協力金として費用のご負担(1口50部:1500円)をお願いしております。
改正法を口実にした水際作戦などを防止・対抗するためにも、なるべく多く印刷して、広げていきたいと思いますので、ご協力の程、よろしくお願いします!

普及にご協力下さい!→パンフ:生活保護法「改正」Q&Aの印刷依頼を受け付けています。

生活保護問題対策全国会議


☆転載終了☆


※この記事のリンク用短縮URLです。 ⇒ http://nationalminimum.xrea.jp/qanda2014

《生活保護についての福祉事務所の不当な対応事例についての情報》募集中(生活保護問題対策全国会議/2014年2月末日まで)

生活保護についての福祉事務所の不当な対応事例についての情報》を「生活保護問題対策全国会議」が募集しています(2014年2月末日まで)。

☆転載開始☆
 

【お願い】生活保護についての福祉事務所の不当な対応事例についての情報をお寄せ下さい!

福祉事務所に行っても、申請できない。
厳しい就労指導を受けている。
親族からの扶養を強く求められた。
「法律が変わるので」という理由で、納得できない対応をされた。
福祉事務所への返金の天引きを強要された。
通院交通費が支給されない。
「うちの市はこうなんで」という対応をされる
ジェネリック薬品を強要されている
不正受給扱いなど、ひどいことを言われた…

など、福祉事務所の不当と思われる対応の事例を集めています。

福祉事務所の利用者、申請者への対応について、上記のようなひどい話を頻繁に耳にします。中には、申請から開始決定までの間に求職活動を求められたり、職員に「世間の目が厳しいから、受給者は慎ましく暮らすべき」と言われたという事例も寄せられています。
また、7月からの「改正」法施行に先だって、それを先取りするかのような対応も既に報告されています。

当会は、利用者、支援者の皆さんから福祉事務所の不当と思われる運用、対応について事例を集めて、3月か4月頃に、厚生労働省に対して申し入れをする予定です。

差し支えない範囲でかまいませんので、下記フォームにて情報をお寄せ下さい。どうぞ、ご協力いただきますよう、お願いいたします。

なお、この事例募集は2月末日まで行います。

☆転載終了☆

 

※この記事のリンク用短縮URLです。⇒ http://nationalminimum.xrea.jp/futotaio

尾藤廣喜さん(弁護士・「生活保護問題対策全国会議」代表幹事)の新連載情報とコメント

尾藤廣喜さん

尾藤廣喜さん(びとう ひろき/弁護士・「生活保護問題対策全国会議」代表幹事・「STOP!生活保護基準引き下げ」アクション)が「賃金と社会保障 誌(旬報社)2014年1月号から「生活保護裁判と私」のテーマで連載記事を書かれることになりました。
尾藤廣喜さんの了承を得て、コメントを転載させていただきます。

☆転載開始☆

  大阪高裁で逆転勝訴しました尼崎の生活保護裁判が、確定したとの連絡が入りました。尼崎市当局が上告を断念したとのことです。 これも、皆様の上告するなの声が大きな力になったものと思います 。ありがとうございました。

  生活保護法63条による費用返還をめぐる初めての勝訴判決ということで、大きな意義のある判決です。判決理由の総論部分には、私としては納得いかないところもありますが、「収入があったとしても、自立のために使う費用を十分検討しないまま、返還命令を出すことは違法である」との判断は重要な判断であると思います。今年もらった生活保護裁判3件、原爆症認定訴訟判決2件は、いずれも勝訴で、その意義を十分かみしめながら、新しい年を迎えたいと思います。

  それにしても、判決では連戦連勝しながら、生活保護、原爆症認定という大きな流れ全体では、逆流が流れており、裁判の結果が全体の制度改革に十分に生かせていないのが問題です。これは、もちろん、私たちの運動の力が小さいことに原因があることは間違いありませんが、行政が、それに悪のりして、司法の判断を軽視していること、国民全体にこのような行政の姿勢に対する批判の声があまりにも弱すぎることにも原因があると思います(司法の機能の軽視=法治国家としての機能の喪失)。

  「賃金と社会保障」誌に、来年1月号から、「生活保護裁判と私」のテーマで、私が約35年間関与しました「生活保護裁判」の判決の経過、内容、意義を連載することになりました。それも、「生活保護裁判」の意義が、全く軽視されている状況を少しでも変えたいと考えたこと、さらには、裁判を担った当事者の方のすばらしい「生きざま」を紹介して、「制度を切り開く者は、当事者である」というメッセージを広く送りたいとの思いからです。第一回目は、私が直接関与しておりませんが、私の裁判闘争の原点である「朝日訴訟」について書きます。第二回目は、私が唯一「国の代理人」として関わった「藤木訴訟」について書きます。生活保護を利用している当事者の代理人の立場とこれに対置する国の代理人の立場で裁判を経験した者は、私一人だと思いますので、第一回ももちろんのこと、第二回の原稿も、注目して下さい。

☆転載終了☆

 

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さいき まこ『陽のあたる家~生活保護に支えられて~』

「STOP!生活保護基準引き下げ」アクションの仲間さいき まこさんの漫画作品『陽のあたる家~生活保護に支えられて~』が、2013年12月16日、秋田書店から発行されました。定価:735円(税込) です。

陽のあたる家~生活保護に支えられて~

陽のあたる家~生活保護に支えられて~

《ささやかだけれど、幸せな生活を送っていた沢田一家。 ところがある日、夫が突然の病に倒れ、収入が激減。窮地 に立たされた沢田一家は…!?》

著者: さいき まこ 定価:735円(税込) ISBN:978-4-253-10154-7

 

☆著者からのメッセージです。

☆転載開始☆

この夏、フォアミセス誌にて連載された拙作「陽のあたる家 ~生活保護に支えられて」が
本日、単行本として発売の運びとなりました。

本作執筆に際し、取材のご協力やご助言をくださった方、
連載をお読みくださり応援してくださった方、
単行本化の働きかけをしてくださった方、
紹介記事をご執筆くださった方、
そして単行本購入の呼びかけをしてくださった方、

皆様の御陰なくして、本日を迎えることはありませんでした。
この場をお借りして、改めて厚く御礼申しあげます。

本作は未だ、貧困問題のとば口を描いたにすぎません。
これからも取材を続け、さらに深く問題を掘り下げていきたいと思っています。
いろいろとご助言いただければ幸甚です。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

さいき まこ

☆転載終了☆

 

※この記事のリンク用短縮URLです。⇒ http://nationalminimum.xrea.jp/saiki131216

大阪府警察本部警備部の不当な家宅捜索に強く抗議する共同声明(109団体)

2013年10月28日、《府警本部の家宅捜索に抗議する共同声明発表の記者会見》が大阪府・府政記者クラブで行なわれました 。賛同団体106と100団体を超え、呼びかけ団体3を加えると 109団体の共同声明が発表されました。会見には、主だった新聞 社、カメラもNHK、MBS、読売テレビが入っていました。

☆転載開始☆

(以下、転載・転送歓迎です。)

大阪府警察本部警備部の不当な家宅捜索に強く抗議する共同声明

本年10月10日,生活保護の申請同行支援を積極的に行っている淀川生活と健康を守る会,その上部団体である全大阪生活と健康を守る会連合会(大生連),さらにその上部団体である全国生活と健康を守る会連合会(全生連)が,いっせいに大阪府警察本部警備部によって家宅捜索を受けました。淀川生活と健康を守る会と大生連の家宅捜索は9月12日に続いて2回目です。
新聞各紙は被疑者女性A(1回目)とB(2回目)とも生活保護を申請した際に淀川生活と健康を守る会役員が同行したことが捜索の理由であると報道しています。

生活に困窮した方々が生活保護の申請に行くと,違法な理由で「相談扱い」で追い返す「水際作戦」が後を絶ちません。そのため,生活に困窮する方々の支援を行う市民団体の多くは,生活保護申請の同行支援を行っています。残念ながら,支援者が同行することで,憲法と生活保護法が保障している生活保護受給権がようやく実現されるというのが,今の日本の生活保護行政の実情なのです。
不正受給は決して許されることではありません。しかし,支援団体が申請に同行した当事者が事後的に不正受給を行った場合,不正受給に全く関知していない支援団体やその上部団体の事務所も捜索されるということになれば,同様に生活困窮者支援を行っているに過ぎない市民団体の事務所もいつ捜索されることになるか分かりません。そうすると生活保護申請に同行するという正当な権利擁護活動自体が委縮し,抑制されることになります。
今回の捜索差押令状には,令状の差押対象物件として「全国生活と健康を守る会連合会,全大阪生活と健康を守る会連合会及び淀川生活と健康を守る会に関する活動方針,規約,規則,会員名簿,住所録,機関紙誌,名刺,会員証,写真その他組織実態,会費運用状況及び生活保護に関する取り組みなど明らかにする文書類及び物件」という,被疑事実とは全く関係のない記載があり,実際,被疑者の同行支援を行った淀川生健会だけでなく,その上部団体である大生連,さらには東京にある全生連事務所までも捜索の対象とされ,不正受給とは全く関係のない不服審査請求に関する集約表や大会決定集などが押収されたと言います。このように被疑事実と何ら関係のない場所と物件の捜索・押収を請求し,実行した大阪府警の行為は不当であるだけでなく
違法です。そして,このように違法な令状を唯々諾々と許可した裁判所もまた,「捜査に対する司法的コントロール」という,その職責を果たしていないと言わざるを得ません。

折しも,本年8月,生活保護制度史上最大(平均6.5%,最大10%)の生活保護基準の引き下げが始まり,これに対する「1万件審査請求(不服申立)運動」が取り組まれています。約2カ月の短期間で目標を上回る1万191件の審査請求が提起されましたが,そのうち全生連は約9割の8997件を,その中でも大生連は全国最多の1608件を占めています。1回目の捜索がされた9月12日は全国的に一斉申立と記者会見が取り組まれた9月17日の直前であり,2回目の捜索がされた10月10日は1万件の目標達成の記者会見を行った10月11日,戦後最大の生活保護法「改正」案の国会審議が再開された10月15日の直前です。捜査を担っているのが不正受給事案を通常取り扱う所轄(淀川警察署)の知能犯担当ではなく,府警本部で公安事件を取り扱う警備部であることに照らしても,このようなタイミングで行われた捜索・押収には,国策として生活保護削減が行われている中,これに対する抵抗運動を威嚇し抑制しようという意図があると考えざるを得ません。

このように違法・不当な家宅捜索は決して許されません。私たちは,大阪府警察本部警備部による不当かつ違法な家宅捜索に対して厳重に抗議の意思を表明します。

2013(平成25)年10月28日

<呼びかけ団体>
生活保護基準引き下げにNO!全国争訟ネット,生活保護問題対策全国会議,全国生活保護裁判連絡会
<賛同団体>(106団体)
愛知県社会保障推進協議会,あざみの会,アルバイト・派遣・パート関西労働組合神戸事務所,NPO法人いっぽいっぽの会,大阪クレジット・サラ金被害者の会(いちょうの会),怒っているぞ!障害者切りすて!ネットワーク関西,カトリック社会活動神戸センター,カトリック横浜教区 正義と平和協議会,神奈川労働相談ネットワーク,NPO法人金沢あすなろ会,釜ヶ崎医療連絡会議,釜ヶ崎キリスト教協友会,川口生活と健康を守る会,川口地区労働組合協議会,関西合同労働組合,関西合同労働組合兵庫支部,関西非正規等労働組合(ユニオンぼちぼち),北摂地域ユニオン,救援連絡センター,きょうされん,行政の生活再建対策の充実を求める全国会議,きょうと福祉倶楽部,京都ユーザーネットワーク,きょうと夜まわりの会,近畿生活保護支援法律家ネットワーク,久喜埼葛民主商工会,NPO法人くまもと支援の会,クラブハウス,健康よろずプラザ,高知うろこの会,高知クレジット・サラ金問題対策協議会,NPO法人 神戸の冬を支える会,神戸YWCA夜回り準備会,埼玉ユニオン川口支部,山谷労働者福祉会館活動委員会,四国生活保護支援法律家ネットワーク,一般社団法人自由と生存の家,自由法曹団福岡支部,自由法曹団大阪支部,自由法曹団北海道支部,首都圏生活保護支援法律家ネットワーク,首都圏青年ユニオン,首都圏青年ユニオン青年非正規労働センター,NPO法人自立生活サポートセンター・もやい,新空港反対東灘区住民の会,「生活保護基準引き下げにNO!高知の会」,生活保護基準引き下げ反対大阪連絡会,生活保護支援ネットワーク静岡,生活保護費大幅引き下げ反対!三多摩アクション,生活保障支援ボランティアの会,生存権裁判を支援する全国連絡会,社会福祉法人 聖フランシスコ会 ふるさとの家,全大阪生活と健康を守る会連合会,全京都生活と健康を守る会連合会,全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会,全国クレジット・サラ金問題対策協議会,全国「精神病」者集団,全生連小倉生活と健康を守る会,特定非営利活動法人 仙台夜まわりグループ理事会,全日本精神疾患民主患者同盟京都支部,全日本精神疾患民主同盟中央本部,高松あすなろの会,東海生活保護利用支援ネットワーク,東北生活保護利用支援ネットワーク,弁護士法人徳島合同法律事務所,なかまユニオン,なかまユニオン大阪府・市学校教職員支部,新潟生存権裁判弁護団,新潟市民オンブズマン,日本患者同盟,日本福音ルーテル教会 喜望の家,野宿者ネットワーク,NPO法人働き方ASU-NET,働く女性の全国センター,反貧困ネットワークふくしま,反貧困ネット長野,反貧困ネットワークあいち,反貧困ネットワーク大阪,反貧困ネットワーク京都,反貧困ネットワークぐんま,反貧困ネットワーク埼玉,反貧困ネットワーク信州,反貧困ネットワーク栃木,兵庫県精神障害者連絡会,びよんどネット,福岡クレジット・サラ金被害をなくす会(ひこばえの会),福岡社会保障研究会,福岡地区合同労働組合,福山つくしの会,プレカリアートユニオン,平和・人権・環境を考える岐阜県市民の声,「平和への結集」をめざす市民の風,放射性物質拡散NO!の会,NPO法人ささしまサポートセンター,NPO法人さんきゅうハウス,ホームレス総合相談ネットワーク,ホームレス法的支援者交流会,北陸生活保護支援ネットワーク福井,北海道合同法律事務所,特定非営利活動法人 ほっとプラス,社会福祉法人みぬま福祉会,社会福祉法人みぬま福祉会 川口太陽の家,NPO法人木パト,ゆにおん同愛会,横浜市従業員労働組合,夜まわり三鷹

☆転載終了☆

 

※この記事のリンク用短縮URLです。⇒ http://nationalminimum.xrea.jp/seimei131028

『生活保護で生きちゃおう!』あけび書房より刊行(2013年11月1日)

生活保護で生きちゃおう!』が2013年11月1日「あけび書房」から刊行されます。定価1200円+税。
運動のなかま和久井みちるさん(「生活保護問題対策全国会議」幹事)と雨宮処凛さん(作家)が文章、さいきまこさん(漫画家)が漫画を担当されています。

著者のひとり和久井みちるさんからのお知らせです。

☆~新しい本のお知らせ~☆

この夏、生活保護費は削減されてしまいましたが、
でも、これほど大事な制度は他にないんだよー!
ということで、このたび、また生活保護に関する本を
作家の雨宮処凛さん、漫画家のさいきまこさん、
そして生活保護利用中の仲間たちの力を借りて、
一緒に出版することになりました。

『生活保護で生きちゃおう!』(あけび書房)という
必要な人はどんどん利用しちゃいましょう~!と
明るく呼びかけるための一冊です。

この夏に、長編漫画で
陽の当たる家 生活保護に支えられて』を発表された
さいきまこさんが、今回はショートストーリーで、軽快に、
ニヤリとしたり、ほろりとしたりさせながらも核心をついて
いく、ワクワクするような素敵な漫画を描いてくださって
います。(ネコ好きの方にもうれしい漫画です。うふふ)

雨宮処凛さんの書き下ろし、
『今、改めて「生きさせろ!」』は雲がすーっと晴れて
いくような、新しい力が湧き出てくるような迫力です。
ファンの方にはたまらないことと思います。

そして何よりも、何よりも、
生活保護利用中の仲間の座談会は、是非ご一読
いただきたい内容です。

虐待、障がい、依存症、精神疾患などさまざまに
背負ってきたものを、それぞれがごく普通にさらりと
語りながら、生活保護で生きるということの意味を
考えさせてくれると思います。

今、生活保護をめぐっては様々な動きがありますが、
であればこそ、生活保護は生きるための制度なんだと
生活保護の利用をためらっている多くの方々や、根強い
偏見を持っている方に改めて伝えられたらと思います。

11月1日にアマゾン、大手書店に並ぶ予定です。

まだ何の支援にもたどり着けない、迷っている方々や
生活保護利用中の方の手にも届くよう、地域の図書館
へのリクエストも、どうぞよろしくお願いいたします。

『生活保護で生きちゃおう!』あけび書房
(※画像はクリックすると大きくなります)

生活保護で生きちゃおう! 崖っぷちのあなた! 死んだらダメです。』
雨宮処凛・和久井みちる/文 さいきまこ/漫画
あけび書房(2013.11.1)

 

※この記事のリンク用短縮URLです。⇒ http://nationalminimum.xrea.jp/akebi131101

日弁連『誰が得する?生活保護基準引き下げ(子育て・教育編)』

日本弁護士連合会(日弁連)編のチラシ『誰が得する?生活保護基準引き下げ (子育て・教育編)』を紹介します。

 ビラ(表)

ビラ(裏)

☆転載開始☆

(重複投稿失礼いたします。転送・拡散歓迎です)

ご承知のとおり、2013年8月から史上最大の生活保護基準引き下げが始まっています。

生活保護基準は、地方税非課税基準や就学援助など、様々な低所得者施策と連動しており、生活保護を利用していない世帯も引き下げの影響を受けることになります。

日弁連は、「あなたの暮らしも危ない?誰が得する?生活保護基準引き下げ」という黄色いチラシを作成し、諸方面で好評をいただいていました。
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/seikatuhogokijyunhikisage.pdf

今回、その続編である「子育て・教育編」が完成しました。

4コマ漫画入り!
具体的にどのような影響が出るかのモデル世帯入り!
子育てや教育への公的支出が低く、子どもの貧困が放置されているデータも満載!
です。
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/seikatsuhogo_hikisage_kyoiku_pam.pdf

日弁連の人権課にお電話等で依頼していただければ、必要部数(最大500)を無償で送付することになっています。
また、上記PDFデータを各団体等の負担においてそのまま大量印刷して活用していただいても結構です。

是非、各方面で配布・周知にご協力いただきますよう、お願いいたします。

☆転載終了☆

 

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